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未収家賃は相続税がかかるのか

未収家賃も相続税がかかる

賃貸物件の未収家賃のある物件を相続する場合であっても、相続税はかかります。
相続税の法律上、経済的価値があるものにはすべて相続税をかけると決まっています。
そのため、未収家賃であっても相続税がかかってしまうのです。
家賃を受け取るのが6月30日で4月25日に相続が開始した場合、4月1日〜4月25日までの分を未収家賃として相続財産に計上すると思っている人も少なくありません。
しかし、相続税は被相続人が亡くなった日現在の財産を集計するため、もらっていない日割りの家賃については相続財産の対象にはならないのです。
財産評価基本通達によると、収入すべき法定果実=もらっていない家賃となり、相続財産に計上することになります。
このときの、もらっていない家賃とは、もらう期日が過ぎているのにも関わらず、支払われていない家賃のことです。
そのため、4月25日に相続が開始されたのであれば、6月30日にもらうべき家賃は、受け取る権利がまだ発生していないため家賃にはなりません。
支払い期日通りに支払われていない分だけが未収家賃となり、相続税がかかるということを知っておきましょう。

できるだけ早く解決しよう

支払われるかどうかわからない家賃にも相続税がかることに、納得がいかない人もいるのではないでしょうか。
数年間の滞納家賃がある場合は、半分をカットして残りの半分をきちんと追いかけることが大切です。
毎月多めに支払ってもらうようにしましょう。
カットした分は、相続財産にしなくて良いため、相続税の節税にもなります。
どうにもならない状態であれば、弁護士などの専門家に相談して解決することをおすすめします。
未収家賃は不動産業者にお願いをしても、話しがまとまらないことも少なくありません。
その場合は、内容証明郵便の発送、公正証書の作成、調停や訴訟を専門家にお願いします。
未収家賃の問題はできるだけ早く解決しなければ、相続する人に負担をかけてしまうでしょう。
また、問題を早く解決することは相続税の節税にもなります。
未収家賃がある場合は、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

 

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