TOP > 相続問題の基礎知識 > 知っておきたい相続税対策
日本において人が亡くなれば、財産の相続が発生します。
少額なら相続税はかかりませんが、平成27年の改正によって基礎控除される金額が減ったため相続税の対象となる人は格段に増えました。
自分の財産をできるだけたくさん遺族に遺したいと思う気持ちは誰にでもあるものです。
しかし、亡くなった後で相続税対策をとることはできません。
できるだけたくさんの財産を残したいと考えるなら、存命の内に何かしらの手を打つべきだと考えられます。
さらに対策は早めにすればするほど相続税の支払額が減ると言っても過言ではありません。
まだまだ元気だと思っている人は自分の死後のことを考えることが難しいかもしれませんが、元気だからこそできる相続税対策もあるのです。
相続税対策の方法は多様にありますが、今回は3つ程度ご紹介しましょう。
まずは、相続人を増やす方法です。
基礎控除額は法定相続人の数が多ければ多いほど増えますので、養子縁組をして法定相続人を増やすと相続税は減額されます。
ただし、養子は実子がいる場合は1人、いない場合は2人までしかカウントされませんので要注意です。
生前贈与を利用する方法は有名どころでしょう。
贈与税のかからない金額を生前に贈与しておけば、相続の際にそのお金は贈与した相手のものになっているため相続税もかからずに済むという理屈です。
しかし、毎年同じ金額を定期的に振り込むような状態ですと定期贈与として課税される場合もあるため、贈与の際は工夫も必要です。
もう一つご紹介したいのが、不動産の評価を落とすことです。
小規模宅地の評価を下げたり、更地の土地に建物を建てたりすると不動産の価値が下がるため、相続税評価額もぐっと下げることができるでしょう。
相続税は基本的に現金で支払わなければならないため、不動産の売却が避けられないケースもありますが、早めの対策を行っておけばなるべく高く売却することも可能です。
生前に十分な相続税対策を行い、遺族らには相続税で困らないようにしてあげたいものです。