不動産に関する建築紛争において、比較的起こりがちなものに、
工事中のトラブルが挙げられるでしょう。
自分の予想通りには、なかなか進まないと感じ、
いらだちを覚える人もいるかと思われます。
特に家の工事が、当初の予定より大幅にずれてしまって、
現実的に不都合が生じる場合もあるかもしれません。
このような場合、業者に強い姿勢で改善を求めてよいものか、
悩んでしまうところです。
実際、このようなケースで、非常に大切になってくるのが、
契約時にどのような取り決めをしているか、という点です。
期日の遅れによって賠償を請求したいのであれば、
契約する際に、そのように定めている必要があります。
また、家の建設作業は、天候の影響を受けやすい事実も考慮する必要があります。
家の建設を始める時期にもよりますが、梅雨の時期や台風シーズンには、
天候の悪化により、予定した工期より大幅に遅れてしまうこともあり得ます。
家は高い買い物ですから、しっかりとした工程を経て建てたいものです。
不動産に関する建築紛争で、テレビや新聞などでも大きく取り上げられるのが、
手抜き工事による欠陥住宅の問題です。
家を建てることは、人生で何度も経験することのない高い買い物なわけですから、
誰でも最高の我が家に仕上がって欲しいと望むことでしょう。
しかし、中には、新築なのにも関わらず、壁にひびが入ってしまったり、
強度に問題がある家があることも事実です。
そのような場合、基礎の部分から問題が多いことがあり、
実際に現場を見に行った建て主が気づくケースも多いようです。
しかし、多くの場合は、専門的な知識を持ち合わせていないために、
その疑問や不安を指摘してよいのか、戸惑ってしまうことでしょう。
そのような場合は、都道府県の「建設工事紛争審査会」という機関に申し出て、
解決法を探るのがよいでしょう。
専門的な知識をもつ第三者がいることで、冷静に適切な判断を下すことができます。
不動産や建築の知識がない場合には、専門機関に仲裁してもらうのが得策です。